Street Grammar

London, UK

INSTALLATION, RESEARCH, SOCIAL DESIGN

世界経済中心地の一つであるロンドン。より良い仕事や生活環境を求め世界各地から人が集まります。しかし人口増加や経済の成熟に伴い、

家賃は高騰し*1、部屋を借りること、定職に就くことはイギリス人でさえも難しくなりました。路上代のホームレスの姿を

見かけることもめずらしくありません。実は、ロンドンに暮らす多くのホームレスは学歴やキャリアを持っていますが、

様々な理由からその過酷な状況に陥ってしまいます。ロンドンでは誰もが突発的なアクシデントにより

直ぐさまホームレスになってしまう可能性があります。

 

このプロジェクトでは、ホームレスに対する偏見や思い込み、各団体・政府が発表する数字のウラに隠れている個人の声を拾い集め、

「ホームレス」をより深く理解していくことを目的としています。そして、社会的に排除されInvisible(目に見えない扱いを受ける

ホームレスの尊厳を、ライブラリーの本棚にアーカイブしていきます。

このプロジェクトでは一年間におよび、4つの異なるリサーチ手法を用いました。リサーチと分析プロセスは常にセットとなり、

その間を行き来することで深度のある情報を集めることができました。

▲ここからストーリー3お聴きになれます(英語)

◀もっとストーリーを聴く場合(英語)には、こちらのアイコンからStreet Grammarのペー検索ボックスに記の3ケタの数字と小数        (◯◯◯.◯を打ってください。

このプロジェクトには三人のコラボレーターをはじめとする、たくさんの人が関わり、各々の経験を通してホームレスに対しての理解と関心を深めていきました。話を聞いたホームレスの人たちは100をゆうに超えました。その中でも、路上やDay Centreでインタビューを撮った彼らの多くは、「忘れ去られゆく人々の尊厳をアーカイブしていく」ことには、行政には出来ないとても大切なことだと言って協力をしてくれました。また、聞き手は知りたいようで目をつぶっていたそれぞれのストーリーに感心をよせ、ホームレス問題や世界情勢、政治に関する自身の言葉を述べました。中にはホームレスの友人がいるという方やホームレスに関する情報誌が、この活動を広めたいという申し出てくれることもありました。

 

この取り組みはWestminster市とChelsea Library、また他ロンドン市内ライブラリースタッフや、ソーシャル・ワーカー、チャリティ団体、Cardboard CitizensHTB Churchの多大な協力のもと、2016年5月から6月末までのおよそ2か月間、Chelsea Libraryにて設置されました。また、このプロジェクトが評価され、西部ロンドンの歴史と町の移り変わりを題材としたコミュニティ型アートフェスティバル、InTRANSIT 2016にも選出されました。忘れされる行く彼らの声が地域住民に届いたきっかけにもなりました。

ホームレス問題には政治経済問題が深く根付いています。それを解決することは容易ではありませんし、その状況は今もなお、変化し続けています。協力してくれた路上にいるすべての人たちの声と現状を伝えるべく、この物語は日本のホームレスのストーリーと組み合わせて、一冊の本にする計画を立てています。ホームレスという概念を超えて、その先に見えている本質を探る。このプロジェクトの意義を最大限発揮しようと思っています。

 

 

 

 

*1

http://www.ibtimes.co.uk/london-housing-crisis-this-how-bad-it-things-will-get-even-worse-infographic-1509578

*2

http://www.crisis.org.uk/pages/homeless-def-numbers.html

*3

http://www.telegraph.co.uk/men/thinking-man/11787304/Homelessness-is-a-gendered-issue-and-it-mostly-impacts-men.html

Collaborator

Jeremy. E. Hunt, Advisor

Georgina Manly, Idea Development

Agnieszka Szypicyn, Graphic Design

Supported by

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